導入:最近の子供、説明書を読まない?

「さとっちマスター、ちょっと気になるニュースを見ました。 『子供たちの読解力が落ちている』って話題、よく聞きませんか? マスターの教室でも、そういうことって感じるんですか?」

「毎日痛感しているよ、ALGOちゃん。 テキスト(教科書)を渡しても、文章を全く読まずに、写真だけ見てロボットを作り始めちゃう子が本当に多いんだ。」

「えっ、説明書を読まないで動くんですか? それじゃ完成しないんじゃ…」

「その通り。当然、途中で動かなくなる。 そこで私が『テキストになんて書いてあった?』って聞くと、驚くべき答えが返ってくるんだ。 『わからん!』 ってね。」
「読まない」のではなく「文字化け」している

「彼らはサボって読まないわけじゃないんだ。 一度、目の前で音読してもらったことがあるんだけど、読み終わった後に意味を聞いても、やっぱり『わからん!』だった。
これはエンジニアとしての私の仮説だけど、彼らの頭の中では『文字化け』が起きているんだと思う。」

「文字化け…ですか? パソコンでたまになる、あの?」

「そう。メールの文字化けと同じ仕組みだね。 文字という『データ』は目に届いている。でも、脳内でそれを『意味(風景)』に変換する機能がうまく働いていない。
読解力とは、文字情報から『頭の中で風景を再構築する力』のことだと私は定義している。 今の子供たちは動画(映像)に慣れすぎていて、文字から映像を組み立てる訓練が不足しているのかもしれないね。」
だから私は「止まるまで待つ」

「なるほど…。脳内で文字化けしているから、読んでも意味が分からないんですね。 じゃあ、教室ではどうやって直しているんですか? 漢字ドリルでもやります?」

「まさか(笑)。ここでロボットの出番だ。 私の指導法はちょっと特殊でね、『止まるまで待つ』んだよ。」

「えっ、間違って進んでいても教えてあげないんですか? 鬼コーチ!」

「あえて教えない。 説明を聞かずに写真だけで突っ走る子は、必ずどこかで失敗して手が止まる。 その『困った!』というタイミングこそが、脳の文字化けを直す最高のチャンスなんだ。」
ロボットは嘘をつかない
動かなくて困っている子に、私はこう問いかけます。 「どういうプログラムを作ったの?」 「何が問題だと思う?」
最初はうまく説明できなくて「わからん!」となるけれど、私は答えを教えずに粘り強く待ちます。 そうすると、子供は必死に自分の頭の中にあるモヤモヤを「言語化」しようとします。
- 現状認識: 今、ロボットがどう動いているか(風景)を見る。
- 言語化: それを言葉にして説明する。
- 修正: 言葉通りにプログラムを直す。
この泥臭いプロセスを繰り返すことで、初めて「文字(言葉)」と「現実(ロボットの動き)」が脳内でリンクし始めます。 つまり、文字化けが解消されるんです。
まとめ:AI時代に必要なのは「言葉にする力」

「へぇ〜! ロボット作りって、実は『言葉と現実をつなげるトレーニング』だったんですね。」

「その通り。 これからのAI時代、AIに指示を出すのも『言葉(プロンプト)』だよね。 頭の中のイメージを正確に言葉にできなければ、どんなにすごいAIも使いこなせない。
お子さんの『わからん!』が『わかった!』に変わり、自分の言葉で語りだす瞬間。 ぜひ一度、体験会で見に来てほしいな。」


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