第6回Minecraftカップ 中国ブロック大会において小学生チーム「下関エントレ」が、特別賞「スマートシティしものせき賞」を受賞しました。

「下関エントレ」は、下関DREAMSHIP教室に通う小学5年生4人のチームです。彼らが挑んだ、「未来の下関」づくり。 まずは、彼らが必死にひねり出したアイデアをご覧ください。
■ 下関ならではの「未来図」
彼らが描いたのは、海と山に囲まれた下関の地形を活かした都市です。
- 水陸両用の飛行機と空港: 海峡の街らしく、水上から離着陸できる16人乗りの飛行機 。
- 環状モノレール: クリーンエネルギーで街をぐるりと一周し、移動をスムーズに 。
- 自然と共生する公園: 川の流れを埋め立てず、そのまま活かした憩いの場所 。
アイデアは満点です。 しかし、ここだけの話……完成までの道のりは、決してスマートではありませんでした。(笑)
■ 「空っぽのビル」「柱のない建物」締め切り前の冷や汗
夏休み最終日である8月31日が意識される頃。マインクラフトカップの締切が迫る中、進捗を見た私は頭を抱えました。 外観はできているのに、「ビルの内装がない」「建物を支える柱がない」という緊急事態 。
実は、彼らは「計画を立てて進める」という、大人でも難しい壁にぶち当たっていたのです。
プログラミング(MakeCode)を使えば一瞬で終わる作業も、彼らは使いこなせず、手作業でブロックを積むしかない場面もありました。 教室で教えた「整地プログラム」こそ使えていましたが、建築自体はまさに「人海戦術」。
それでも、彼らは諦めませんでした。 最後は、得意な「レッドストーン回路」を工夫して花火打ち上げ装置を自動化するなど 、持てる技術と根性を総動員して、なんとか締め切りに滑り込ませたのです。
(慌てていたせいか、チームメンバー4人のところを1人で応募していたことが後からわかりました。💦)
▶︎第6回(2024年)Minecraftカップ チーム「下関エントレ」の応募作品
■ 小学生にとっての「計画」とは
正直に言えば、講師としては歯痒い思いもあります。 「もっと早くMakeCodeを活用していれば」 「最初に工程表を作っておけば」
しかし、この「歯痒さ」こそが、彼らにとって一番の学びなのかもしれません。
「計画通りにいかない」 「夏休みの終わりに絶望する」
この強烈な原体験があるからこそ、 「次はどうすれば楽ができる?」 「プログラミングをもっと勉強しておこう」 という、自発的な動機が生まれます。
■ 予選突破、そして倉敷へ。「たった3分」にかけた想い
そんなドタバタな夏を乗り越え、なんと彼らは予選を突破! 岡山県倉敷市で行われる「中国ブロック大会」への切符を手にしました。
ここで、私と保護者の皆さんはある選択を迫られました。 大会での持ち時間は、作品紹介動画(1分)とスピーチ(2分)の、合計「たった3分」です。
この3分間のために、下関から倉敷まで、大人一人片道1万円以上の交通費と時間をかけて行くべきか? 今はオンライン参加という便利な選択肢もあります。
悩みましたが、保護者の皆さんに相談した結果、答えは一つでした。 「行きましょう。現地で、熱気を肌で感じさせたい」
▼下関エントレの作品紹介動画(1分)▼
■ 幻の全国大会!? 講師も唸ったプレゼンテーション
そうして乗り込んだ倉敷の会場。 ハラハラドキドキの本番でしたが、彼らのパフォーマンスは圧巻でした。
手前味噌ですが、「プレゼンテーション(スピーチ)だけなら1位か2位だった」と私は確信しています。 自分たちの言葉で、堂々と作品に込めた想いを語る彼らの姿は、本当に頼もしかった。
結果は「特別賞」。 全国大会への切符には、あと一歩手が届きませんでした。(おそらく、作品の規模感や建築量がもう少しあれば……というのは、私の指導不足としての反省点です)
彼ら自身も「いける!」という手応えを感じていただけに、結果は少し残念そうでした。 でも、その「悔しい」と思えるほどの自信を、あの大舞台で持てたこと。 わざわざ現地まで行き、ヒリヒリするような空気を吸ったからこそ得られたその感情は、オンラインの画面越しでは絶対に手に入らない宝物です。
■ 失敗を糧に、未来へ
スマートな成功ではありませんでしたが、泥臭くあがき、チームで協力して「賞」を勝ち取った経験は、彼らの大きな自信になったはずです。
「計画は難しい。だからこそ、学ぶ価値がある。」
これからも当教室では、コンテストという「本番」を通じて、技術だけでなく、プロジェクトを進めるための「段取り力」を、根気強く(本当に根気強く!)伝えていきたいと思います。
受賞おめでとう! 次こそは、余裕を持って終わらせような!(笑)
【追記】下関市役所での表彰式と、市報掲載のお知らせ
コンテスト終了後、嬉しいニュースが二つありましたので追記としてご報告します。
■下関市役所での表彰式(2024.12.18)
「スマートシティしものせき賞」の受賞に伴い、下関市役所にて表彰式が執り行われました。
場所は市役所5階の応接室。普段は入ることのない厳かな空間に、メンバーたちは少し緊張した面持ちでしたが、いざプレゼンテーションが始まるとその表情は一変しました。
大会本番と同様、1分間の作品紹介動画の上映に加え、北島副市長の前で2分間のスピーチを披露。「自分たちが描いた未来の下関」について、堂々と自分の言葉で語りかける姿は、指導者である私から見ても頼もしいものでした。
北島副市長からは温かい講評をいただき、表彰状の授与、そして記念撮影へ。 オンラインの画面越しではなく、こうして大人の前で発表し、直接評価の言葉をもらう経験は、彼らにとって何よりの自信になったはずです。

▲北島副市長から表彰状を受け取る「下関エントレ」メンバー。さすがに緊張している💦
■「市報しものせき」に特集されました
さらに、この取り組みが「市報しものせき(2025年3月号)」の特集コーナー『しもまち★キラリ』にて見開きで紹介されました!
2月に行われた取材では、チームメンバーが作品に込めた「Well-being(幸せ)」への想いを語っています。 また、僭越ながら私(遠藤)もインタビューにお答えし、「子どもが自ら納得する瞬間の大切さ」や、プログラミング教育の本質についてお話しさせていただきました。
市報は下関市内の各ご家庭に配布されています。 Web版でもご覧いただけますので、ぜひ彼らの「ドヤ顔」と、私の教育論(笑)をご一読ください。

掲載元の確認はこちら: 下関市広報「市報しものせき」バックナンバー(下関市公式HP)


コメント